団体紹介
(1)能楽を学ぶに当たって
能楽世界への一番の近道は、能楽の基本中の基本「謡曲」を学ぶことです。観世流の場合、約250曲の現行曲がありますが、全てが難易度により系列化されており、初心者は易しい曲から入って、順を追って段階的に難解な曲に挑むような仕組みになっております。また、曲籍というものがあり、各曲ごとに「神(初番目物)・男(二番目物)・女(三番目物)・狂(四番目物)・鬼(五番目物)」のいずれかに分類されておりますので、自分の趣味嗜好に沿った曲選びもできるようになっております。以上のような仕組みを前提として稽古を積み上げていく過程で、能楽の要素(謡曲以外では、仕舞、囃子、能、狂言)を意識的に取り入れることを通じて、あなたは「能楽の世界」に、より近づいて行くことが出来ます。
(2)八王子における能楽愛好者の変化
八王子にゆかりのある歴史上の人物といえば、戦国時代の八王子城主・北条氏照や、徳川家康の関東入国後に八王子を拠点に代官頭をつとめた大久保長安の名が挙げられますが、ともに猿楽(明治期に能楽と改称)の愛好者であり保護者であったことは、あまり知られておりません。何となれば当時の猿楽は一部の特権階級の嗜みであり式楽(儀式用芸能)として演じられたに過ぎないからです。一転、現代に目を向けると、いまや能楽(謡曲・仕舞・囃子からなる能+狂言)はその芸術性の高さから、一般の市民や外国人にも鑑賞されるようになり、中には謡曲(単に「謡」とも)や仕舞の稽古をする人(愛好者)も少なくはありません。この背景には、能楽が2008年ユネスコ無形文化遺産に日本で最初に登録されたことで、国内外の人々に広く知られるようになったという事情もあるのでしょう。
【以下は、能楽師鈴木矜子の関連ページです】
なお、各ページを開くためには、①httpsからhtmlまでをドラッグして選択、②選択した状態で右クリック、③「選択したURLを開く」を選択、➃そのページの初期画面が表示されます。
■能を楽しむ会(https://home.cs-contact.jp/~keros/0seminar.html)
■鈴木矜子の謡曲・仕舞教室(https://home.cs-contact.jp/~keros/guide.html)
■「能」関連動画実例集(https://home.cs-contact.jp/~keros/10seminar.html)
■鈴木矜子の短編動画「風姿花伝」概説(https://www.youtube.com/watch?v=ojnA9vSRN_Y)