9月7日 桑の日ウェルフェス企画の一つとして、今に息づく、ものづくりの街、中野上町のウォークツアーを行いました。
ウォークツアーのコースは日本機械工業(旧萩原製糸場)→野口染物店→つくるの家(奥田染工場)→布類計画室(奥田染工場)です。
このウォークツアーにいたるきっかけは、
①今年の5月25日に少人数で行った、横浜の絹産業遺産を巡るツアーの際に知り合った、中野上町在住の三島 雄介さんが、2019年にもウォークツアーのガイドを経験されていたり、地元愛に燃えていて、中野上町でのウォークツアーを希望していたこと。
②去年から始まった八王子芸術祭ですが、広い八王子を5箇所に分けて、各地域の特色を活かしながら、2年に一度開催される予定(10年で完結)で、来年のテーマが、なんと「ものづくり」。そして、中野上町がメイン会場の一つになっていたので、その1年前イベントを行いたかったこと。
この2つが理由となって、「街を紡ぐ 100年の物語ウォークツアー」を企画するようになりました。
9月7日は、まだ暑い時期なので、歩く距離は、できるだけ最小限にして、できれば建物の中での時間を多く取りたいと思って4箇所に絞ったのですが、1番気がかりだったのは、日本機械工業(旧萩原製糸場)でした。
関東では、富岡製糸場に並ぶ規模の製糸場で、当時の面影が、数多く残っていたり、萩原製糸場の歴史が、中野上町の歴史と密接に関わっているにもかかわらず、現在は消防車の製造会社が建物を使っていて、立ち入れないと聞いていました。
もちろん、機密の精密機械を扱ったり、会社の運営の妨げになる可能性もあるため、入れなかったのでしょうが、短い時間だけとか、日時を合わせたら、許可を頂けるのではないかと、何人かの方と相談しました。
そうする中で、日本機械工業の総務の方と、日本機械工業の事務所で話す機会が与えられ、特別に見学が認められました!
中野上町の地域住人も、ほとんど入ったことのない場所なのに、こんな小さなNPO団体の声に耳を傾けてくださった総務の方に、心から感謝しています!
総務の方は、前日に、見学する予定の場所の草刈りをしてくださっていたり、当日は、参加者よりも早く、入口付近に立たれて、参加者を迎えてくださいました。
今回の参加者は、スタッフを除き、28名だったのですが、ブラタモリに出てきた場所を実際に見ることで、とても、感動したり、喜んでいらっしゃいました。
それと、ガイドの三島さんが、事前に、ものすごく準備されて、詳しく、面白くガイドをしてくださっていたのですが、参加者の方は、その話に聞き入っていました!
今は、ほとんど面影は残っていないのですが、外国からのゲストを迎えた場所や、女工たちの宿舎、桑の葉の貯蔵場所、敷地内にある諏訪神社、映画や演劇などの娯楽施設のあった建物などでの、ストーリーを三島さんや総務の方から聞きながら、当時の様子が、鮮やかに思い浮かぶ時間でした。
こんなに貴重な場所が、八王子には残っているんです!
もちろん、月日が流れるにつれて、だんだんと無くなっていくのは止められませんが、貴重な遺産とストーリー、後世方に伝えることは、見たものの責任だと思いました!